2013年12月16日月曜日

教育PJの小野です。
今回は交流会のエピソードとつくば市の特徴についてご紹介します。

10月は、27日に子どもたちとのスポーツ交流を予定しておりましたが、台風の影響により、
参加児童が多く通う中学校の学園祭がその日に順延となったため、
残念ながらスポーツ交流は中止となりました。
しかしながら、メンバー数人で彼らの学園祭に潜入しましたので、最近の学園祭についてレポートします。

2013年12月14日土曜日

投資と寄付

Posted by lipedu On 13:08 No comments
先日、LIPマイクロファイナンスプロジェクト主催のフォーラムで登壇の機会をいただきました。
フォーラムのテーマはクラウドファンディングでした。
LIP教育プロジェクトの寄付プログラムChance Makerもクラウドファンディングを活用した仕組みということで、僭越ながら「寄付」の立場を代表して発言をしてきました。
寄付と投資の相違について考えるとても良いきっかけになりましたので、ちょっと間があきましたが、備忘を兼ねて自分の考えをここに纏めておきたいと思います。


アンパンマンとMBA

Posted by lipedu On 12:35 No comments
みなさんこんにちは。
Living in Peace教育プロジェクトのFacebookを担当している酒井です。

わたしはいま、社会人向けの経営大学院でMBAを学んでいます。
「え、MBA??すごい!」と、よく言われるのですが、高卒のわたしでも平日夜や土日に通えるぐらいなので、実はそれほどスゴイことでもなんでもありません。

でも、大学院でMBAを学んでいなければ、LIPのメンバーになろうとは思わなかったかもしれません。

MBAで学ぶ自分の「志」


MBAでは経営に関わることの全てを学びます。
もちろん、様々なフレームワークを始めとして、ファイナンスやアカウンティング、リーダーシップと組織論、メンタルヘルスなど、自分の知らないことをたくさん学びますが、授業を通じてもっとも心に残ったのは、自分の「志」は何か、ということでした。

自分は何のために生まれ、何をして生きていくのか。
そんな、アンパンマンの歌を地で行くようなことを問い続けることこそが経営にとって最も大事なことなのだと、気付かされます。

わたしが通っている経営大学院では、毎年300人から400人が入学するのですが、面白いことにほとんど全員が、必ず一度は自分の志を見失って迷子になります。
わたし自身も案の定「志迷子」になったのですが、そんなとき、LIP代表である慎の著作「働きながら、社会を変える」に出会いました。

それまでの自分なら、本を読んでも「わたしも寄付しようかな」としか思わなかったことでしょう。
しかし自分の志に迷っていたわたしは、これこそわたしの天命ではないかと感じ、さっそく見学に参加してLIPのメンバーとなりました。

パラレルキャリアというセレンディピティ


あれから8ヶ月。
「酒井さん、それはね、セレンディピティだよ」大学院のある講師にそう言っていただいたとき、やはり自分の直感は間違っていなかったのだと確認することができました。

自分は何のために生まれて、何をして生きるのか。
子どもたちは何のために生まれて、何をして生きるのか。
みなさんは何のために生まれて、何をして生きていきますか?



2013年11月20日水曜日

みなさま

いつもLiving in Peace(LIP)、ならびに教育プロジェクトの活動を支えてくださり、ありがとうございます。

さてLIP教育プロジェクトでは、2ヶ月に一度「Chance Maker(チャンスメーカー)アワー」を開催しております。毎回うれしいことにご好評をいただいており、12月も引き続き開催させていただきます。

児童養護施設向け寄付プログラム「Chance Maker」説明会ご案内


「Chance Maker(チャンスメーカー) アワー」では、私たちLIP教育プロジェクトが運営している児童養護施設向け寄付プログラム「Chance Maker(チャンスメーカー)」やパートタイムNPO(他に本業を持つメンバーで運営がなされるNPO)の具体的な活動、所属メンバーがLIPに入った きっかけ等についてお話させていただきます。

こんな方のご参加をお待ちしております!


  • 寄付プログラムChance Makerにご興味のある方
  • パートタイムNPOの活動にご興味のある方
  • Living in Peaceの活動への参加にご興味のある方
  • どんなメンバーが活動しているのかにご興味のある方 


上記以外についても、少人数の会であることを活かし、当日はみなさまとの質疑応答の時間を多く設けたいと考えていますのでなんでも質問してみてください!




開催概要
日時:12月21日 14:20 〜 15:30
          (受付開始時間:14:10)
    ※会場の都合上、受付開始時間後にお越しください。
場所:AT-Garage 東京都港区新橋6-18-3 中村ビル
   http://ow.ly/jEkMH
   http://www.facebook.com/atgaragepjt
   ※御成門が一番近いですが、新橋や浜松町/大門からもアクセスいいです。

◆定員 : 10名程度

◆参加費 : 無料

◆参加お申込フォームはこちら →http://p.tl/3ynQ

皆さまのお申込みを、メンバー一同お待ちしております!

☆彡 LIP寄付プログラム Chance Maker(チャンスメーカー)
http://www.living-in-peace.org/chancemaker/

2013年10月20日日曜日


Living in Peaceで交流会チームを担当している小野です。
今回は、9月の交流会でのエピソードをご紹介したいと思います。

9月の交流会は、メンバーの佐藤を講師とし、大学の教室をお借りして理科の実験教室(DNA抽出実験)を行いました。

2013年10月14日月曜日

2回目のメンバーインタビュー企画となります。
今回は男性メンバーの小野寿洋さん。
現在小野さんはLIPのキャリアセッション(交流会)企画と人事を担当していて、中心メンバーとして大活躍されております。

どのような考えで活動しているのか、
人事チームメンバーとしての視点を中心にインタビューしておりますので是非ご覧ください。


【モメント】

『半沢直樹』の最終回を見た。
僕はテレビを見ない。ニュースも見ない。
だから、大和田常務が笑ってるのか泣いてるのかわからない顔を引きつらせているのを見たのも、
半沢がこれまた泣いてるのか笑ってるのか分からない顔でそれを見下ろしているのを見たのも、
ただの偶然だったのだ。

気になったので少し調べてみた。
このお話の主人公・半沢は銀行マンだ。中小企業の経営者だった父を支えた信金では「なく」、
父を見捨て自殺に追いやったメガバンクの内部に自ら入り込む。
決め台詞は『10倍返しだ!』
跋扈する百鬼夜行を正論で叩き伏せるその姿は、
さしずめ日本人の大好きな社会派水戸黄門系ヒーローといったところか。

個人的に興味を惹かれたのは、半沢が選んだ戦場が、どうして信金ではなくてメガバンクだったのかということだ。
それを考えた時、頭の中に一つのアナロジーが浮かんだ。それは「透明なパイプ」である。


2013年10月8日火曜日

みなさま

いつもLiving in Peace(LIP)、ならびに教育プロジェクトの活動を支えてくださり、ありがとうございます。

さてLIP教育プロジェクトでは、2ヶ月に一度「Chance Maker(チャンスメーカー)アワー」を開催しております。毎回うれしいことにご好評をいただいており、10月も引き続き開催させていただきます。

児童養護施設向け寄付プログラム「Chance Maker」説明会ご案内


「Chance Maker(チャンスメーカー) アワー」では、私たちLIP教育プロジェクトが運営している児童養護施設向け寄付プログラム「Chance Maker(チャンスメーカー)」やパートタイムNPO(他に本業を持つメンバーで運営がなされるNPO)の具体的な活動、所属メンバーがLIPに入ったきっかけ等についてお話させていただきます。

こんな方のご参加をお待ちしております!


  • 寄付プログラムChance Makerにご興味のある方
  • パートタイムNPOの活動にご興味のある方
  • Living in Peaceの活動への参加にご興味のある方
  • どんなメンバーが活動しているのかにご興味のある方 


上記以外についても、少人数の会であることを活かし、当日はみなさまとの質疑応答の時間を多く設けたいと考えていますのでなんでも質問してみてください!




開催概要
日時:10月19日 15:20 〜 16:50
          (受付開始時間:15:10)場所:AT-Garage 東京都港区新橋6-18-3 中村ビル
   http://ow.ly/jEkMH
   http://www.facebook.com/atgaragepjt
   ※御成門が一番近いですが、新橋や浜松町/大門からもアクセスいいです。

◆定員 : 10名程度

◆参加費 : 無料

◆概要はこちら→http://p.tl/Q-Wk

◆参加お申込フォームはこちら →http://p.tl/3xgC


皆さまのお申込みを、メンバー一同お待ちしております!

☆彡 LIP寄付プログラム Chance Maker(チャンスメーカー)
http://www.living-in-peace.org/chancemaker/

2013年9月29日日曜日

どれも本業です

Posted by lipedu On 23:10 No comments
本業を持ちながらNPOの仕事をしていると、プライベートの時間が削られるなど大変なことが少なくないのですが、同時に思いもよらない出会いやチャンスをいただけることも多く、トータルでは大きなプラスだと日々感じています。今日は、そんな出来事のひとつと、それをきっかけに手にしたごく小さな、しかし自分にとっては目から鱗のような気付きについて、ご紹介したいと思います。

photo credit: Criss Cross Circus via photopin cc

ワールドカフェで出遭ったパラレルキャリアな方々


先日、新生銀行と野村総研が主催するDialogue Nightというイベントに参加してきました。多様なバックグラウンドの人たちとワールドカフェを行い、どんな未来が出現するかについて自由に会話しながら考えを深めました。サラリーマンとNPO活動の二足の草鞋というちょっと珍しい経歴のおかげか、少ない公募枠に潜り込むことができました。ワールドカフェは、ひとりひとりが小さなピースを持ち寄ってみんなでちぎり絵を作るような感覚で、不確かな未来に思いをはせたり、ひとりでは描けない大きなビジョンを描くのに最適なやり方だと思います。こんなところから偉大な起業家が生まれたりするかもしれません。

印象的だったのは、ワールドカフェに先立って行われた、レジリエンスという概念についての情報提供セッションでした。この馴染みの薄い概念のプレゼンターとして蛭間芳樹さんという方が登壇していました。蛭間さんはレジリエンスの研究者兼銀行員で、この専門性を生かした金融商品の開発を行っているとのこと。研究と実務の両分野にまたがった結果を出しているのが素晴らしいなと思いました。自分より若い人がこうした成果を生んでいるのを見ると羨望を禁じえません。

そして、家に帰ってから配布資料を読み返して再度驚きました。三枚目の名刺で、路上生活者の支援活動(「野武士ジャパン」というホームレスのサッカーチームのコーチ)までやっておられるとのこと。しかも、肩書3つとも「どれも本業」と宣言していることに驚嘆しました。

パラレルキャリアの道


私の感想はふたつあります。

感想1:肩書2つくらいでいい気になっていてごめんなさい。もっと頑張ります。
感想2:「どれも本業」、イイネ!

感想2をもう少し詳しく説明します。私はこれまで会社の名刺とLIPの名刺を同時に差し出すときには「LIPの方は副業です」と紹介していました。そう言わないと会社に対して不誠実なような気がしていたからですが、違和感もありました。副業というと、本業に劣後するというニュアンスがとても強い。かけている時間の量は、実際に会社の方がずっと長い。しかし、責任の重さは本質においてなんら変わらないし、かけている時間量ではなく結果においてこそ仕事の重みは語られるべきものです。

そんな違和感を感じつつもほったらかしにしてきた自分にとって、「どれも本業」は目から鱗のようでした。「あ、そう言っていいんだ」と。複数の本業では当然にコンフリクトがうまれますが、それと格闘しながら全てに全力で取り組んでいくのが、パラレルキャリアを選択した人がとることのできる唯一の誠実な姿勢なのかもしれません。もちろん、両者でしっかり相乗効果を生むのが理想であり、自分もそれを追求していきたいと思っています。

ということで、遅ればせながら、ここに高らかに宣言しておきたいと思います。

「会社もLIPも、どちらも本業です」



【定例ミニイベントお知らせ】

LIP教育プロジェクトでは、2ヶ月に一度、イベント「Chance Maker(チャンスメーカー)アワー」を開催しております。
「Chance Maker アワー」では、LIP教育プロジェクトの児童養護施設向け寄付プログラム「Chance Maker」の仕組みや児童養護施設の現状、私たちの思いをメンバーから直接お話させていただきます。

教育プロジェクトに関心を持ってくださっている方、寄付をご検討くださっている方、「Chance Maker」としてご寄付いただいている方など、ぜひお気軽にご参加ください!!

<開催概要>
日時:10月19日(土)15:20 〜 16:50
(受付開始時間:15:10)
場所:AT-Garage 東京都港区新橋6-18-3 中村ビル
   http://ow.ly/jEkMH
   http://www.facebook.com/atgaragepjt
   ※御成門が一番近いですが、新橋や浜松町/大門からもアクセスいいです。
◆定員 : 10名程度
◆参加費 : 無料
◆概要はこちら→http://p.tl/Q-Wk
◆参加お申込フォームはこちら →http://p.tl/3xgC

2013年9月15日日曜日

被災地訪問記

Posted by lipedu On 13:05 No comments
Living in Peaceの上堀です。

9月11日で東日本大震災から2年半になりますね。
先月、夏休みの数日(8/14-17)を使って被災地を訪れたので簡単にそのご紹介をしたいと思います。

私は震災の時には東京の職場にいて、その後の様々な混乱は東京・神奈川(自宅)で経験しました。
いくつかのNPOなどの団体を通じて募金はしましたが、実際に被災地を訪れたことはほとんどありませんでした。
唯一、震災から半年近く経ってから、仕事で仙台市若林地区を2度ほど訪れましたが、
そのときは塩害を受けた農地の再生に向けた活動を見学するのが目的で
しっかりと被災地を見て回ったことはありませんでした。

「今年の夏休み、被災地に行ってみたいんだけど」
という夫の提案に私が賛成する形で被災地旅行が決定しました。


■日程は以下のような感じです。

新幹線でお昼すぎに仙台に着き、レンタカーを借りました。
1日目は、松島、石巻、牡鹿半島まで回って1泊。
2日目は、海沿いを北上し、女川、南三陸、気仙沼、陸前高田まで行きました。
途中途中で商店街などによって、お昼や軽食をとったり、お土産を買ったりしました。
3日目は文化遺産に指定された平泉の中尊寺を観光して、高速道路を南下して仙台まで。
仙台在住の友人と合流し、夕飯を食べ、1泊して4日目の朝に新幹線で東京に戻りました。


【写真1】

2013年9月7日土曜日

LIPの小野です。
いつもは交流会の記事を書いていますが、8月は夏休みでお休みだったため、
今回はLIPでの活動について書いてみます。

さて、唐突ですが、私は映画のバットマン(最近のシリーズ)が大好きです。
DVDとサントラも持っているくらいなのですが、そのバットマンと、
週末にNPOに参加することは似ているなあ、と思っています。


Living in Peaceは9月21日(土)に、筑波愛児園訪問、オープンハウスを開催いたします。

児童養護施設の見学・職員との懇談企画「オープンハウス」のお知らせ


なかなか訪れる機会のない児童養護施設の見学、職員との懇談を通していまの児童養護施設を知る絶好の機会です。
また筑波愛児園は今秋に移転と建替えを予定しており、現在の大規模施設、移転先での新施設の建築現場の両方を見ることのできるのもこの9月が最後となります。

是非ともご参加下さい。

また、新しい施設ができましたら、そちらをご訪問する新オープンハウスも開催予定です。
是非新施設への移った後もご参加いただき、移転前と移転後の違いをご覧いただければと思います。
尚、新オープンハウス開催の日程は未定です。


申込フォーム:
https://docs.google.com/spreadsheet/viewform?formkey=dHlHRE00cFRnRnRsQnNnX2ROUWN0dmc6MA


開催概要のあとに、今年1月に開催しましたオープンハウスを引率したメンバーによるレポートをご紹介しております。
是非ご一読ください。
※こちらはチャンス・メーカーの方々にお送りしている
マンスリー・ニュースレターの2月号でご紹介させていただいた内容です。


開催概要:
◆日程 : 2013年9月21日(土)

◆定員 : 10名程度

◆参加費 : 2,000円程度(各自でご負担いただく昼食代及び交通費です)

※ご自宅から集合場所、解散場所からご自宅までの交通費は上記費用には含まれません。
 ※移動にタクシーを利用するコースがあるため参加人数によっては上記費用に多少の変更があります。
 ※解散後、懇親会へ参加を希望される方は別途夕食代をご負担いただきます。

◆日程表  
11:45 つくばエクスプレス「つくば駅」に集合  
12:00 筑波愛児園へ出発  
12:20 筑波愛児園に到着  
12:30 筑波愛児園にて昼食(子どもたちと同じ食事を用意しております)  
13:30 統括主任小林弘典先生をはじめ愛児園の先生方と懇談  
15:00 施設内見学(子ども達の生活環境も御覧いただけます)
16:15 新施設建築現場へ移動
16:45 グループホーム「つくし」へ移動  
17:10 グループホーム「つくし」に到着、見学  
17:30 つくばエクスプレス「つくば駅」へ出発  
18:05 つくばエクスプレス「つくば駅」に到着 解散  
18:05 愛児園先生方との懇親会お店(つくば駅周辺)へ移動

※夕食代は3,000円程度の予定です。
※内容は、予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。


参考URL
児童養護施設 筑波愛児園 http://tsukubakai.sakura.ne.jp/
筑波愛児園ブログ     http://tsukuba-aijien.at.webry.info/


引率者レポート(2013年1月開催分)

去る1月27日に、筑波愛児園へのオープンハウス(旧称:スタディツアー)を開催しました。
オープンハウスは、実際の児童養護施設の見学やそこで働かれている職員の方との懇談、
子どもたちとの交流などを通じて、児童養護施設の今を知ることができるイベントです。
今回は6名の方にご参加いただき、この時期にしては珍しく穏やかな天気の中、
LIPのメンバー2名と筑波愛児園へ向かいました。

今回のオープンハウスは毎年恒例のスキー合宿と日程が重なっていたこともあり、
園内には休日の学校を思わせるような静けさが漂っていました。
その静けさが逆に普段の子どもたちの息づかいを反映しているようで、
えも言われぬ緊張感に包まれたのを今もはっきりと思い出します。

到着後は調理員の方が丹精込めて作ってくださった昼食をいただき、
その後は愛児園の先生方から児童養護施設の現状や課題について、
施設内の見学も交えながらじっくりと伺うことができました。

話すほどに職員の方々の想いや熱意に打たれ、
一方で根が深く裾野の広い課題が山積していることを否応なく痛感し...
胸の内でもやもやしたものが湧き上がってくるのを感じながらも、
実際に「自分の目で確かめる」ということの大切さを改めて深く考えさせられる機会となりました。

(須藤)

2013年8月24日土曜日

今回からメンバーへのインタビュー企画を開始いたします。
メンバーがどんな想いで活動を始めたか、仕事と活動を両立するためにしている工夫など、
ご紹介していきます。

初回はChance Makerの広報でもリーダーを務める上堀宇花さんです。
普段からメンバーの中心にいる彼女の活動に対する想いや、
結婚している中で活動を長く続けるコツなどを是非ご覧ください。



2013年8月17日土曜日

自分の貧困との出会いなんて、衆目に晒すのは気が引ける。
なんともしょうもないものだからだ。
厭味に聞こえるだけかもしれないが、僕は経済的に困窮した生活とは
これまで縁がなかったし、自分の内側から流れ出た感情の発露に絆されて
貧困問題に取り組むことを決めた、なんてこともない。
それでも敢えて書こうと思うのは、たぶん多くの人にとって
貧困との出会いなんて見た目ほど大したことじゃないし、
そこで英雄的な身震いを経験しなければ貧困に取り組むことと無縁であるわけでもない、
ということを伝えたいからだ。
あなたは、TVのなんとかスペシャルで取り上げられた”生活保護需給の衝撃―現代の貧困”
とかなんとか名づけられたプログラムを見て、「社会の闇だ!」「こんな日本に誰がした」と
憤らなければならない…理由はない。
あながた行動する理由など、あなたの生活の中のどこにでも転がっているのだ。
きっと。


みなさま

いつもLiving in Peace(LIP)、ならびに教育プロジェクトの活動を支えてくださり、ありがとうございます。

さてLIP教育プロジェクトでは、月に一度「Chance Maker(チャンスメーカー)アワー」を開催しております。
毎回うれしいことにご好評をいただいており、8月も引き続き開催させていただきます。

児童養護施設向け寄付プログラム「Chance Maker」説明会ご案内


「Chance Maker(チャンスメーカー) アワー」では、私たちLIP教育プロジェクトが運営している児童養護施設向け寄付プログラム「Chance Maker(チャンスメーカー)」やパートタイムNPO(他に本業を持つメンバーで運営がなされるNPO)の具体的な活動、所属メンバーがLIPに入ったきっかけ等についてお話させていただきます。

こんな方のご参加をお待ちしております!


  • 寄付プログラムChance Makerにご興味のある方
  • パートタイムNPOの活動にご興味のある方
  • Living in Peaceの活動への参加にご興味のある方
  • どんなメンバーが活動しているのかにご興味のある方 


上記以外についても、少人数の会であることを活かし、当日はみなさまとの質疑応答の時間を多く設けたいと考えていますのでなんでも質問してみてください!




開催概要
日時:8月31日14:20-15:50
          (受付開始時間:14:10)場所:AT-Garage 東京都港区新橋6-18-3 中村ビル
   http://ow.ly/jEkMH
   http://www.facebook.com/atgaragepjt
   ※御成門が一番近いですが、新橋や浜松町/大門からもアクセスいいです。

◆定員 : 10名程度

◆参加費 : 無料

◆参加お申込フォームはこちら →http://p.tl/TByp

皆さまのお申込みを、メンバー一同お待ちしております!

☆彡 LIP寄付プログラム Chance Maker(チャンスメーカー)
http://www.living-in-peace.org/chancemaker/

2013年8月10日土曜日



このたび、松田典子に代わって教育プロジェクトのプロジェクトリーダーを
務めることになりました、飯田一弘です。

教育プロジェクト設立当初からリーダーをしていた松田は、
次の新しいチャレンジのために残念ながらLIPを退会することになり、
児童養護施設の子ども達に対し人一倍熱い想いを持っていた彼女の後を継いでリーダーになりました。

ライフワークとしての気構え


私のLIPでの活動歴はおよそ3年半になります。

松田の後任のプロジェクトリーダーの人選について内部で議論が行われたとき、
リーダーには「ライフワークとしての気構え」があること、
すなわち、子どもによりよい未来を提供することをライフワークとしていることが
不可欠の要件だということになりました。

私は、入会のきっかけについて書いた以前のエントリーをご覧いただければわかるとおり、
この活動を始めるまでは子どもの貧困や児童養護施設に関する知見を
全く持ち合わせていませんでした。
正直なところ、こういった問題への興味もありませんでした。
いわんや、ライフワークとしての気構えをや。
そんな私がLIPでの日々を通してどういう思いを持つに至り、
僭越ながら教育プロジェクトのリーダーを名乗ろうとするに至ったのかをご説明することで、
就任のご挨拶にかえたいと思います。

子ども時代の寂しさ


私は埼玉の出身です。
父は名古屋、母は愛媛の出身ですが、父が仕事のために
上京して居を構えたのがたまたま埼玉でした。
そのため、私が幼かったとき、私たち家族には頼れる親戚や友人がいませんでした。
当時の飯田家は経済的にも余裕がなく、両親は共働きでした。
姉がいたのでまったくひとりぼっちではありませんでしたが、
それでもひどく心細かったのを覚えています。
幼稚園から帰宅後、誰もいないがらんとした家の中で
ひとりで本を読みながら家族の帰りを待っていました。
黙読はまだできなかったので声にだして朗読していて、
近所の人が気味わるがったという話も聞いたことがあります。
鍵っ子生活は小学校高学年になる頃には終わりましたが、
あの頃の心細さは今も自分の中に強い記憶として残っています。


                                    photo credit

2013年7月29日月曜日


Living in Peaceの上堀です。
皆さんの学生時代の先生で印象に残っている人はどんな人ですか?

先日、私たちの企画で、代表の慎がTeach For Japan代表の松田さんと対談を
させていただき、2人が教育について語ったのですが、その中で、

「教育の現場で教えていることはWhatとWhyに分けられて、Whatはe-learningなど
 コンピュータにどんどん代替されていく可能性がある、でもWhyは人にしかできない。」

という話がありました。


それを聞いていて、自分の中学・高校時代のある1人の先生のことを思い出していました。

その先生は、公民(政治経済)の先生で、40代くらいの女性でした。
もう名前も憶えていないのですが(汗)、その先生が授業中に話してくれた授業の中身とは
関係ない話がとても印象に残っていて、今の自分の考えに大きな影響を与えてくれています。

2013年7月27日土曜日


代表の慎が、8月に出演するイベントをご案内致します。
詳細は各主催者のページをご参照下さいませ。

※イベントの追加がございましたら適宜追記致します。


■UNDER 30 東京仕事会議
代表慎が 30歳未満 の若手ビジネスパーソン向けイベント 「U30東京仕事会議」にて、家入一真氏、安藤美冬氏、伊藤春香氏など、新しい働き方を提案し、様々なメディアでも注目される方々が一堂に会するパネルディスカッションに出演します。

日時:2013年 8月18日(日) 19:00 ~ 21:00
会場:渋谷マークシティウエスト17階 サイバーエージェントオフィス内
参加:無料
主催:株式会社ディスカバー・トゥエンティワン・株式会社サイバーエージェント
お問い合わせ:株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン E-mail: pr@d21.co.jp
参照URL : http://www.d21.co.jp/company/press_release/20130704
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2013年7月9日火曜日

濁りのない空のような

Posted by lipedu On 2:11 No comments

Living in Peaceの小野です。
今回も、先月に開催した交流会についてご紹介します。

6月の交流会は、天気情報を提供する企業のプログラムに参加し、
天気のことを学び、会社見学を行いました。

今回、私がここでお伝えしたいことは、子どもたちの何事にも捉われない物の見方です。
よく言われることではあると思いますが、面白かったので
いくつかのエピソードをシェアしたいと思います。

キャリアセッション【エピソード 1】


私は、つくばまで子どもたちを迎えに行ったのですが、その際、
駅の地下改札へ向かうエスカレーターに乗っていたときの出来事です。

(状況:私が先にエスカレーターに乗り、後ろに子どもたちが列になって下っている。
そして唐突に・・)

中学生:「白髪増えた?」

私:「・・・え、そ、そうかな?
 (ズバっと言うなぁ・・大人ならストレスかな?とか察して言わないもの。)」

中学生:「ストレスとか?」

私:「うっ・・・そうかもね。」

ズバッと言われると、いろいろと自分の生活を顧みるきっかけになります。

キャリアセッション【エピソード 2】


天気についてのプログラム中に、雷は地球上のどこで起こりやすいか?
というクイズがありました。
答えは赤道周辺だったのですが、その際、中高生に、

「(赤道の辺りを指で差しながら)地球のこの辺りは何というでしょうか?」

という質問が投げかけられました。

その質問に対して、子どもからは、

「真ん中!」

という返答があり、確かにその通りだ、とはっとしました。
中高生は既存の情報(赤道)に捉われず、見たままで物事を見ているのです。

ちなみに、中には、

「レードカーペット!」

と答えた子もいました。
たぶん、赤道というのがイメージで英語に変換されたのでしょう、
何となくそれっぽく聞こえるから面白いです。

彼らの、既存の情報に捉われない、濁りのない直観的な見方は、
私にとって新鮮な驚きでした。
その見方はまるで、山の稜線がくっきり見えるときのような、
青く澄み渡った空のような感じです。




2013年7月7日日曜日


代表の慎が、7月に出演するイベントをご案内致します。
詳細は各主催者のページをご参照下さいませ。

※イベントの追加がございましたら適宜追記致します。


■イケダハヤトさん×慎泰俊×西田亮介さんトークイベント
 「21世紀的働き方のフレームワーク」

日時:2013年7月18日(木) 19時~21時
会場:西武池袋本店別館8階池袋コミュニティ・カレッジ12番教室
参加チケット:1000円(税込)
チケット販売場所:西武池袋本店書籍館地下1階リブロリファレンスカウンター
ご予約・お問合せ:リブロ池袋本店 03-5949-2910
参照URL: http://www.libro.jp/news/archive/003455.php

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2013年7月5日金曜日





Living in Peaceは7月20日(土)に、筑波愛児園のオープンハウスを開催いたします。

児童養護施設の見学・職員との懇談企画「オープンハウス」のお知らせ


なかなか訪れる機会のない児童養護施設の見学、職員との懇談を通していまの児童養護施設を知る絶好の機会です。
また筑波愛児園は今秋に移転と建替えを予定しており、現在の大規模施設、移転先での新施設の建築現場の両方を見ることのできるのもあと7月開催を含んであと2回です。

是非この機会にお申込ください。

申込フォーム:http://bit.ly/1aZBDYA

開催概要のあとに、今年1月に開催しましたオープンハウスを引率したメンバーによるレポートをご紹介しております。
是非ご一読ください。
※こちらはチャンス・メーカーの方々にお送りしているマンスリー・ニュースレターの2月号でご紹介させていただいた内容です。


開催概要

◆日程 : 2013年7月20日(土)
◆定員 : 8名程度
◆参加費 : 2,000円程度(各自でご負担いただく昼食代及び交通費です)
      ※ご自宅から集合場所、解散場所からご自宅までの交通費は上記費用には含まれません
      ※移動にタクシーを利用するコースがあるため参加人数によっては上記費用に多少の変更があります
      ※解散後、懇親会へ参加を希望される方は別途夕食代をご負担いただきます

2013年6月22日土曜日

2000年、夏。
心までとろける様な熱い日のことでした。
僕は京都大学の生協ショップ”ルネ”でいつものように哲学本を漁っていました。
既に店に来てから3時間が経っていました。
太陽は傾き始めて、夜の黒色があたりを染め始めたころ、
少し飽きた僕はおもむろにCDコーナーを覗き、
以来芸術的な愛情の全てを傾けることになる一人の音楽家と出会いました。

グレン・グールドは1950年代~70年代に活躍したカナダ生まれの天才ピアニストです。
彼の名を世に知らしめたのは、J.S.バッハの『ゴルトベルク変奏曲』。
グールド以前、この曲はハープシコードを使った重厚な演奏がスタンダードだと
みなされていました。
それは”偉大だが、古くて重々しくて退屈”なバッハのイメージを
そのまま体現しているかのような演奏でした。

グールドのバッハが初めて世に登場したとき、人々はその歌うような
ロマン溢れる旋律、風のような軽さ、現代的なリズム感に
驚きを隠せませんでした。

「これが本当にあのバッハなのか ?」

それは、バッハという偉大な音楽家が現代に受肉しよみがえった瞬間だったのです。

グールドは、特にその演奏スタイルや一風変わった振る舞いから、
ある種の奇矯なピアニストだと一般的には思われています。
夏場にコートと手袋を決して脱がず、誰とも絶対に握手をせず、
スタジオでは裸足で歩き回りました。
父親の手作りで30cm程の高さしかない椅子に座り、時には歌いながら、
時には空いた手で指揮しながら演奏するそのスタイルは、
エクスタシーを全身から放射しながら、絡み合ういくつもの旋律を
完璧に弾き分ける天才の必然でした。

グールドはデビューした当初からコンサート嫌いを公言していた珍しいピアニストでした。
30歳を過ぎると、彼は突然コンサートから完全に身を引き、人々の前から姿を消しました。
そして、別荘のあるシムコーの湖畔に閉じこもって、録音に没入し始めたのです。

録音室はまさにグールドの芸術の実験場であり、
モーツァルトやベートーベンのソナタ、ウィーン派12音技法の曲たちなど、
時には極端なほどに特徴的な解釈を施した音楽を次々と世に送り出しました。

それらのいくつかは否定的な評価を数多く受けましたが、
同時に音楽の自由を、想像力の飛翔を積極的に肯定するものでもありました。
事実、グールド以降、特にバッハについてはそれぞれ独特な、
新しい解釈と呼べる演奏が多く生まれています。

「マイクロフォンと恋に堕ちた」グールドは、50歳で世を去るまで、
ただひたすらに自分の音楽と向き合い続けました。
1981年録音のゴルトベルク変奏曲”アリア”は、死の1年前に録音したものであり、
その祈るような旋律は、まるで永遠の昔から鳴り続けてきたかのような、
そして無限の未来へ鳴り続けていくかのような宇宙的普遍性を覚えさせます。
それは、地上に舞い降りた忘我の天使の別れの歌であるかのようです。

    



2013年6月16日日曜日


先日公開した飯田の書評につづき今回も、Living in Peaceの代表・慎の同著作を取り上げる。

『正しい判断は、最初の3秒で決まる 投資プロフェッショナルが実践する直感力を磨く習慣』(朝日新聞出版、2013)

僕が思うに、古典でない、新しい本の価値とは

  • 類書がない中での挑戦的な試みなのかどうか
  • その本を読んだことが、自分の具体的な行動の変化に繋がったのかどうか

に懸かっていると思う。

今回はこの観点を意識して書いてみたいと思う。

ありがちな話?


本書は、直感、信念と論理についての本だ。

のっけからこう言うと、いかにも固そうだが、確かに30分で分かる、みたいな本ではない。全くない。

2013年6月8日土曜日


Living in Peaceの小野です。

今回も、私たちが実施している交流会について書きたいと思います。

先月5月は「おいしい交流会」と題し、調理師経験を持つLIPメンバーを講師に迎えて、
料理教室を行いました。
当日は、チームごとに分かれて近くのスーパーで買い物をした後、
イタリアン料理作りに取りかかりました。
前菜担当のチーム、肉料理担当のチーム、ピザ担当の、
パスタ・デザート担当の、それぞれのチームがレシピを見ながら調理します。
ピザチームはピザ生地から、パスタチームもパスタから作り、
料理をしたことが余りないような子も、意外にテキパキと、上手に作っています。




各チームの料理の出来映えは、写真をご覧頂ければきっとお分かり頂けるでしょう。
(ヨダレにご注意ください。)


2013年6月4日火曜日



NHKのプログラム「ハートネットTV」の5月の特集は、児童虐待でした。第1回の放送では、急増する児童虐待の通報と、児童の死亡事件などの悲劇を背景に、児童相談所が虐待への介入を強化していることが紹介されていました。

児童相談所での児童の一時保護


児童相談所が特に力を入れているのが、児童の一時保護です。「緊急介入班」というチームで職務にあたる職員の言葉が印象に残っています。

誰だってお子さんと引き離されるのは嫌ですけど
泣かれようが怒鳴り込まれようが
それは保護しない理由には全然ならない。

この発言が示唆することは、2つあります。児童相談所が最前線で子どもの命の危機に対処していること。そして、児童相談所が家庭との間で深刻な緊張関係に陥っていること。

私は、児童相談所と家庭の緊張関係に注目しました。同番組の後半では、大阪の児童相談所が提供している親子の再統合プログラムが紹介されていましたが、同事業は児童相談所単独では実施できず、外部のNPOの協力が必要とされていたことからも、児童相談所と家庭の間に適切な信頼関係が構築されていないことがうかがえました。

児童虐待の防止にせよ、子どもが健やかに成長できる家庭環境の実現にせよ、児童福祉の目的の達成にとって、児童相談所が父親・母親と寄り添える関係を築けないことは、深刻な問題をもたらします。また、介入の強化は、同時に虐待の誤認定によって家族を引き裂いてしまうおそれもあります。本エントリーでは、児童虐待への積極的な介入の問題点について考えてみたいと思います。



photo credit: Kalexanderson via photopin cc

児童虐待の誤認定


犯罪者が誰一人として野放しとされず、かつ冤罪もゼロ。そんな社会があったら理想的ですが、現実には難しいことが分かっています。

統計の用語では、ここでいう冤罪のことを「偽陽性」(第I種過誤)、犯罪者の野放し状態のことを「偽陰性」(第II種過誤)といいます。児童虐待の文脈でいえば、虐待の誤認定が偽陽性、救われることのない虐待が偽陰性ということになります。
  • 偽陽性:本当は陽性ではないのに、テスト結果が陽性となること
  • 偽陰性:本当は陰性ではないのに、テスト結果が陰性となること

さて、偽陽性又は偽陰性が発生する確率は、いくつかの仮定のもと、ベイズ推定という方法を用いて、数値としてはじき出すことができます。

精度99%という極めて質の高いテストを想定します。すなわち、
  • 「虐待あり」の場合、99%の確率で結果は正しく「陽性」となる。
  • 「虐待なし」の場合、99%の確率で結果は正しく「陰性」となる。

児童虐待の発生確率は0.3%と仮定します。児童養護施設で暮らす子どもの数(3万人)が18歳以下の人口(約2000万人)に占める比率が0.15%ですが、施設への送致までは至らないもしくは明るみに出ることのない虐待が同じ数だけあると仮定して、2倍の0.3%に設定します。

「虐待あり」という事象をA、「結果が陽性」という事象をBとすると、「結果が陽性」である場合における「虐待あり」の確率は、以下のとおり計算できます。


つまり、この数値例では、99%という高い精度で虐待の認定を行ったとしても、陽性の結果が出た100人のうち本当に虐待をしているのは23人だけで、残りの77人については実は虐待をしていないことになります。

このような驚くべき結果になるからくりは、児童虐待の発生比率の仮定にあります。この比率が極端に低いと、偽陽性が発生しやすくなります。もし児童虐待の発生比率が高くなれば、誤認定の割合はそれに応じて低くなります。上の計算について、児童虐待の発生比率を0.3%ではなく1%、3%、5%と仮定しなおすと、77人は、それぞれ、50人、25人、16人と減っていきます。しかし、このように児童虐待の発生比率について非現実的に高い仮定を置いた場合の試算結果も、子どもを取り上げられる親の立場からは受け入れがたいことには違いありません。

児童虐待への介入強化がもたらすもの


虐待を疑われる事例に児童相談所が積極的に介入することは、虐待死などの痛ましい事件を未然に防ぐ効果がありますが、他方で、救われる児童の人数に比例して、誤認定の被害者も増えます。この深刻なトレードオフを踏まえてもなお介入の強化が望ましい政策目標といえるのか、疑問が残ります。

相談件数の増加による児童相談所の処理能力への影響を考慮すると、さらに慎重に考える必要があります。相談件数の増加には、個々の案件にかけられる時間が短くなり人員が手薄になること、児童相談所の職員の総労働時間が長くなることによる効率の低下など、認定の精度へのネガティブな影響が予想されます。上記の計算例では99%としていた精度が、現実にはずっと低くなる可能性があります。

この予想を裏付けるデータもあります。厚生労働省の調査によれば、児童相談所における児童虐待相談対応件数は、平成21年度から平成22年度の1年間では、44,211件から56,384件へと約20%の増加でした。同じ期間の児童福祉士の数は2,477人から2,606人へ、たった5%しか増えていません(社会保障統計年報データベースの第268表を参照)。平成11年度からの長期間の数字をとっても同じ傾向で、相談対応件数は約4.8倍に増加しているのに対して、人員は約2.1倍にしか増えていません。このように、児童相談所の人員体制は相談件数の増加に十分に対応していません。

虐待から子どもを救うという役割の設定が児童相談所の職員のインセンティブに与える影響についても考える必要があります。虐待による児童の死亡事件のニュースが流れると、「児童相談所は何をしていたのか」という批判が必ずといってよいほど起こります。児童相談所は、「救えるはずの命が救えなかった」ということで責められます。他方、児童を誤って保護した場合には、家族以外から批判を受けることは稀でしょう。児童虐待を見逃すまいとするほど、間違えて児童虐待を認定してしまうリスクは高まります。子どもの命を救うことにフォーカスした目標の設定は、偽陰性を防ぐために偽陽性を許容するという誤ったインセンティブを招きやすいといえます。

児童虐待への望ましい取組みとは?


児童虐待の誤認定が避けられないことを念頭に置くと、緊急保護のような強力で大きな副作用を伴うものから、両親向けの子育て講座への参加の義務づけや継続監視の強化のような、より副作用の少ない措置にシフトさせていく必要があります。このアプローチには、誤認定の場合のダメージを軽減できるという消極的な理由だけではなく、より幅広く虐待の潜在的な可能性に対応できるというポジティブな面もあります。

たとえば人間ドックでは、現在の病気を見つけるだけではなく将来の発病の可能性を幅広く拾い上げるために、センサーの感度があえて低めに設定されています。コレステロールの値が高めだという診断結果は、実際にそれによって健康を害するより前に、本人が自覚を持って食生活などの生活習慣を改めて、自らの努力で健康を改善するきっかけを提供しています。人の健康が、本人の自覚と節制によって保たれる面が大きいのと同じように、家庭の問題にも、当事者の自覚と責任を促す方策がより望ましいと思います。

ただし、このような未然防止の取組みには、いかにして必要としている人たちに届けるかという課題があります。行政のサポートを必要とする人ほど、サポートが届かない場所にいるかもしれないからです。この問題についても、今後機会を見つけて考えてみたいと思います。

“子どもの貧困”の現状と今後を考える「Chance Maker Hour」のご案内



私たちLiving in Peaceは、機会の平等を通じて、貧困の削減を目指す事業を運営する認定NPOです。この度、これまでに私たちが知りえた問題の現状と問題解決の仕組み、そしてその今後についてお話する機会「Chance Maker(チャンスメーカー) アワー」を企画しました。

Chance Maker(チャンスメーカー) アワー」では、いわゆる“子どもの貧困”の実態を踏まえたうえで、児童養護施設の現状や、私たちLIP教育プロジェクトが運営している事業内容、パートタイムNPO(他に本業を持つメンバーで運営されるNPO)の具体的な活動、所属メンバーがLIPに入ったきっかけ等についてお話させていただきます。

【こんな方の参加をお待ちしております】
  • “子どもの貧困”に関心のある方
  • 児童養護施設の現状に興味のある方
  • パートタイムNPOの活動に興味のある方
  • Living in Peaceの活動への参加に興味のある方
  • どんなメンバーが活動しているのかに興味のある方
上記以外についても、少人数の会であることを活かし、当日はみなさまとの質疑応答の時間を多く設けていますので、なんでも質問してみてください。

<開催概要>
◆日時:8月16日15:20-16:50 (受付開始時間:15:10)
 ※会場の都合上、受付開始時間後にお越しください。
◆場所:AT-Garage 東京都港区新橋6-18-3 中村ビル
   http://ow.ly/jEkMH
   http://www.facebook.com/atgaragepjt
   ※御成門が一番近いですが、新橋や浜松町/大門からのアクセスも良いです。
◆定員:10名程度
◆参加費:無料
◆参加申込フォームはこちら

2013年6月1日土曜日

みなさま

いつもLiving in Peace(LIP)、ならびに教育プロジェクトの活動を支えてくださり、ありがとうございます。

児童養護施設向け寄付プログラム「Chance Maker」説明会ご案内


さてLIP教育プロジェクトでは、月に一度「Chance Maker(チャンスメーカー)アワー」を開催しております。
毎回うれしいことにご好評をいただいており、6月も引き続き開催させていただきます。

「Chance Maker(チャンスメーカー) アワー」では、私たちLIP教育プロジェクトが
運営している児童養護施設向け寄付プログラム「Chance Maker(チャンスメーカー)」や
パートタイムNPO(他に本業を持つメンバーで運営がなされるNPO)の具体的な活動、
所属メンバーがLIPに入ったきっかけ等についてお話させていただきます。

こんな方のご参加をお待ちしております!


  • 寄付プログラムChance Makerにご興味のある方
  • パートタイムNPOの活動にご興味のある方
  • Living in Peaceの活動への参加にご興味のある方
  • どんなメンバーが活動しているのかにご興味のある方 


上記以外についても、少人数の会であることを活かし、当日はみなさまとの
質疑応答の時間を多く設けたいと考えていますのでなんでも質問してみてください!




開催概要
日時:6月15日15:20-16:50
          (受付開始時間:15:10)
場所:AT-Garage 東京都港区新橋6-18-3 中村ビル
   http://ow.ly/jEkMH
   http://www.facebook.com/atgaragepjt
   ※御成門が一番近いですが、新橋や浜松町/大門からもアクセスいいです。

◆定員 : 10名程度

◆参加費 : 無料

◆参加お申込フォームはこちら →http://bit.ly/13ixYQe

皆さまのお申込みを、メンバー一同お待ちしております!

☆彡 LIP寄付プログラム Chance Maker(チャンスメーカー)
http://www.living-in-peace.org/chancemaker/



児童養護施設出身者が、経済的困窮に陥ることは珍しくありません。
東京都の最近の調査によれば、都内児童養護施設出身者の生活保護受給率は全国平均の3.3倍にも達しています。この調査は連絡が取れた卒園者のみを調査対象としているため、実際の数字は更に高いでしょう。

貧困の問題を解決するためには、そこから抜け出すためにある制度の実態を理解する必要がありますが、残念なことに、日本の社会保障制度の多くは無知や誤解にさらされています。

とくに生活保護制度については、「もらいすぎ」とか「外国人が税金を食い物にしている」とか「より大変な人はいるのに既得権を当たり前のように享受している」といった意見を頻繁に耳にします。
そうかといえば若年層の経済的困窮を捉えて、「苦しい雇われ仕事なんてやめて、みんなで生活保護を受給しよう」と主張する著作も多いようですし、また、保護費を支給する自治体への非難や批判・非難も目立ちます。果たしてこれらは本当に正しいのでしょうか?

今回からの連載では、月に1回のペースで半年間、生活保護制度について考えていきたいと思います。

筆者が過去に地方自治体で福祉行政に関わり、生活保護の担当課とも頻繁にやり取りをした経験を生かし、生活保護制度の実体を可能な限り現実に忠実に描きたいと思います。

その初回として以下では、「生活保護って何?何のためにあるの?」という点をまず確認していきましょう。

     1.いつでも、どこでも、誰でも
     2.最後のセイフティネット
     3.欠陥の制度?


こんにちは。
Living in Peace(以下LIP)で副理事長を務めております木下です。

Living in Peace教育PJTの人事活動について


今回はLIPの人事活動についてお話したいと思います。
団体設立当時は代表慎の勉強会仲間に始まり、それの友達、友達の友達・・・
というように輪が広がって人が入っていましたが、HPが出来て、
知名度もある程度上がってきた頃からはネット経由で知られた方が多くなってきました。

幸か不幸か毎週定例ミーティングを行っている体育会系NPO?であり、
さらにミーティングの見学も事前に申し込めばOKですので、
両プロジェクトには毎週数人の見学者がいらっしゃいます。
皆さん本当に熱心な方が多く有り難い限りなのですが、
パートタイムNPOである私たちのリソースも限られているため、
なかなかフォローできないことも事実。

プロジェクトのフロント業務が忙しく、なかなか人事まで手が回らず、
新しいメンバーが何ヶ月も入らず、
さらに人繰りが苦しくなる・・・というデススパイラルは、
小さい会社ではよくある風景だと思いますが、
NPOの私たちも現状は同じ。

数年前から「NPOにとって人事は非常に重要!」という意識が強くなり、
LIPの活動に興味を持っていただける方々へのフォローは勿論、
現存メンバーが燃え尽きて辞めてしまわないように、
人事チームも複数人体制で考えるようになってきました。

また折角メンバーになっても、馴染めずにすぐに遠ざかってしまうのは
お互いにとって不幸ですので、メンバーになるまでにLIPのことをよく知ってもらって、
入ってから自分が一体何をするのか、何ができるのか、
それを実行する時間はあるかなど、
しっかり活動シミュレーションしてもらうのが重要だと感じています。
特に転職や結婚といったライフイベントが発生して、
現状と時間の使える時間が大きく異なりそうな方には、
慎重に検討してもらうようにしています。



2013年5月25日土曜日


Living in Peaceの上堀です。

私はLIPに入って2年になりますが、今日は、
この2年の中で最も嬉しかったことをご紹介したいと思います。

児童養護施設の子どもたちとの交流会で


それは、先日、児童養護施設の子どもたちとの交流会で
筑波を訪れたときにあった出来事です。
(その日の交流会でどんなことをしているかは、
メンバーの小野が記事にしていますので、そちらもぜひご覧ください。)

交流会が終了し、子どもたちと別れて、私が玄関で靴を履いていたときに、
2階の方から交流会に参加していた1人の女の子の声がしました。

子ども「うかちゃん、(そこに)いるー?」 (私の名前は、宇花といいます。)

私「うん、ここにいるよー」

子ども「バイバイ、またねー」

私「うん、また来月ねー」

私は、心の中で、小躍りし、ガッツポーズをしました。

こんな他愛もない会話でなぜ小躍り?と思われるかもしれません。

理由は2つあります。

1つ目は、子どもが私の名前を呼んでくれたことです。
この女の子とは交流会で1年以上の付き合いになりますが、
普段は「おねえさん」と呼ばれています。
ですが、その日初めて自主的に私の名前を呼んでくれました。
私に対して彼女が興味・関心をもってくれた、
そして信頼してもいい人だと思ってくれたと感じました。

2つ目は、「またね」と言ってくれたことです。
彼女が、私に「また会いたい」と少しでも思ってくれていること、、
そして、「この人はまた会いに来てくれる」という
信頼の気持ちが彼女の中にあることが感じられました。

私と彼女の間に、小さな信頼関係ができつつあるように感じられて、
私はそれがとても嬉しかったのです。



2013年5月20日月曜日


4月に刊行された慎泰俊の最新刊「正しい判断は、最初の3秒で決まる」をご紹介します。

最初にお断りしますと、本エントリーの執筆者である飯田は、LIPの一員として、そして友人として、本書の執筆者と近しい立場にありますので、本エントリーは、ちょうちん記事とも、内輪で盛り上がっているだけとも受け取れます。もとよりヨイショするつもりはありませんが、彼に対する個人的な好感情をベースにして本書を読んでいますので、偏った人間が書いたものだということを念頭において、この先を読み進めていただければと思います。

さて、慎の本業は多忙なビジネスマンですが、そのかたわらで非常に精力的に執筆活動をしています。常々、よくやるなあと思いながら見守っておりますが、この本は、彼のこれまでの作品の中でも特に力が入っています(おそらく、「働きながら、社会を変える。」と同じくらい)。全編及び細部にわたって緊張感があふれており、ビジネスマンが空き時間で書いたとはちょっと思えません。自分が書きたいことを自分のために書いているので、集中力が違うようです。甲子園の高校生が、プロに比べたら稚拙な技術にもかかわらず、今この瞬間だけの輝きで私たちを強く魅了するように、彼の魂のこもった言葉の数々は、私に鮮烈な印象を与えました。


本書の最も特徴的な点は、

2013年5月15日水曜日

Living in Peaceは5月25日(土)に、筑波愛児園のオープンハウスを下記の要領で開催いたします。

児童養護施設の見学・職員との懇談企画「オープンハウス」のお知らせ


施設の見学、職員との懇談、子どもたちとの交流などを通じて、児童養護施設の今を知ることができる絶好の機会です。
また、オープンハウス終了後、希望者向けに児童養護施設の職員との懇親会もありますので、是非そちらもご参加下さい。

申込フォーム:http://bit.ly/17edeOR

開催概要
◆日程 : 2013年5月25日(土)
◆定員 : 8名程度
◆参加費 : 2,000円程度(各自でご負担いただく昼食代及び交通費です)
      ※ご自宅から集合場所、解散場所からご自宅までの交通費は上記費用には含まれません
      ※移動にタクシーを利用するコースがあるため参加人数によっては上記費用に多少の変更があります
      ※解散後、懇親会へ参加を希望される方は別途夕食代をご負担いただきます

2013年5月12日日曜日

Living in Peaceの小野です。

今回も、私達が実施している交流会での出来事をご紹介します。
今年度の交流会は、中学生、高校生の8名が参加します。

4月に開催した交流会は、年度の初めということもあり、
私たちLIPメンバーの職業当てクイズと、
スポーツ交流の二本立てで行いました。
職業当てクイズでは、意外と正答率は高かったのですが、
職業や仕事の伝え方をもっと上手く工夫できたのではないかと
メンバーで少し反省しています。



スポーツ交流では、特に何をするかは決めていませんでしたが、
自然とドッチボールが始まり、
次にバスケットボールが始まりというように、
中高生チーム対LIPチームで対戦となりました。
LIPチームとしては、負けられない戦いです。

始まると、私は本調子ではなかったのか、
ドッチボールでは早々と外野に回ったのですが
(本当はもっと上手い。)、
内野ではなく、外野にいるからこそ見えることがありました。
それは、中高生の周りへの気遣いというか、
配慮や優しさといったものです。

例えば、ボールにあまり触っていない子がいると、
その子へボールを回す優しさがありました。
また、LIPチームが負けそうになっていると、
外野にいる私が投げるボールに、わざとぶつけてもらおうとする子もいました。
もちろん、当たろうとしている子に当てても面白くないですし、
年長者としての意地もあったので、当てませんでしたけれど。
でも、わざと当たろうとする、その気持ちは分かります。

私は、そのような周りへの気遣いが自然とできることに感心しましたし、
そういう気持ちがあるという、そのこと自体がとても好きです。
子どもたちは、仲間みんなの楽しさを最大化する天才なのでしょう。
ボールを当てられたときは結構容赦なかったけれど。



【定例ミニイベントお知らせ】

LIP教育プロジェクトでは、2ヶ月に一度
「Chance Maker(チャンスメーカー)アワー」を開催しております。
「Chance Maker(チャンスメーカー) アワー」では、
私たちLIP教育プロジェクトメンバーがLIPの活動紹介をするイベントです。
私たちの寄付プログラムについて、活動のあゆみ、
パートタイムで活動することなどをお話します。

開催概要
日時:6月15日15:20-16:50(受付開始時間:15:10)
場所:AT-Garage 東京都港区新橋6-18-3 中村ビル
   http://ow.ly/jEkMH
   http://www.facebook.com/atgaragepjt
   ※御成門が一番近いですが、新橋や浜松町/大門からもアクセスいいです。
◆定員 : 10名程度
◆参加費 : 無料
◆参加お申込フォームはこちら → http://bit.ly/13ixYQe





 

2013年5月4日土曜日

立ち会い出産体験記

Posted by lipedu On 23:59 No comments


LIPのリア充担当、飯田です。

先日、我が家に、赤ちゃんがうまれました。
土曜日に陣痛が始まって日曜日に産まれてくれたので、
念願どおり立ち会うことができました。
本当に貴重な体験でした。
今日は、この体験を皆さんにシェアしたいと思います。

立ち会い出産体験記のはじまり


破水に気づいたのが土曜日の朝9時30分、
入院したのが11時30分。
翌日の午前3時30分に出てきてくれました。
18時間にわたる、長い長い一日でした。
私が立ち会えたのは、午後3時からの12時間ほどです。

2013年4月28日日曜日


こんにちは。Living in Peace(以下LIP)で副理事長を務めております木下です。

LIPには2つのプロジェクトがあり、それぞれで雰囲気、メンバーの性格も異なることは前回までに書きました。それではLIPがどうやって1つのNPOとして組織されているのかを今回はお話しします。


パートタイムNPOの(意外な)組織図


LIPは2つのプロジェクト毎にフロント、人事、広報、IT、経理、法務チームなどに分かれていて、パートタイムNPOではあるものの、比較的組織化されています(と思っています…)。

イメージとしては1つのホールディングスの下に2つの会社がある形式。それぞれ事業内容は異なり、フロントはほとんど交わらない。但し決算報告などはLIPという一つの団体として提出するので、経理チームなどは連結して作業します。広報やITも分かれてはいるものの随時連携。最近は有難いことに取材の依頼も多く、広報チームは共同で動くケースもしばしばあります。

人材の専門性不足をカバーする協力体制


但しこれがある程度の規模の企業なら専門知識を持った担当者が業務を行うのですが、如何せんパートタイムNPOである我々にはスキル不足という問題は伴います。例えば経理チームにおいて、一方のプロジェクトには会計士がいるが、もう一方にいないなど、人材バランスに偏りが生じることも多く、そのような場合高いスキルを保有している方に依存してしまい個人のリソースを割きすぎることもあります。そうなるとプロジェクト間で揉め出す原因にもなり、頭を悩ます場面もあります。

・・・といっても非営利団体である私たちが「専門知識を持った人を雇用する」という選択肢が無い以上、今いるメンバーで協力して適宜betterな解決策を見出すしかありません。何人かに負荷が大きくかかることもあるのですが、今まで大きな問題なく乗り切っているのには本当にメンバーに感謝です。

ちなみに現在どのようなスキルを持っている人を希望しているかというのは、こちらのメンバー募集ページをご覧下さい。

(マイクロファイナンスPJ)http://www.living-in-peace.org/mf_recruit/ 

色々ハードル高そうなことが書かれていますが、興味を少しでも持たれた方はまずは見学をオススメします。いざ見学したら活動参加を強いられることなど全くありませんので(笑)、LIPのお手並み拝見ぐらいの感覚で見て頂ければ幸いです。

さて、5年前に代表の慎たちと共にLIPを立ち上げましたが、これまで述べた通り「人事」の重要性には気付かされることも多いです。今まで失敗も多く、うまくいっているとは到底言えないのですが、次回は現場の試行錯誤をお伝え出来ればと思っています。それではまた。

2013年4月27日土曜日

  
  Living in Peace(以下、LIP)の上堀です。

  私は2011年5月にLIPに入ったので、今月が終わると丸2年になります。

  私が入ったころのLIPは、まだ寄付プログラム「Chance Maker」が立ち上がった
  ばかりで、まさに「全員野球」、全員で投げ、全員で打ち、全員で守る、
  みんなで考えながらやってみる思考錯誤の時期でした。
  そこから、やるべきことが徐々に整理され、それに合わせて組織化されていき、
  今のチーム制になりました。
  私も、今では1つのチームのリーダーをやらせてもらうほどまでになりました。

  いい機会なので、パートタイムNPOを始める2年前と今で、“個人として”
  変わったところはどこだろう、ということを整理してみたいと思います。



Living in peaceの活動から得たもの【生活編】


  ■朝起きるのが早くなった
  特に、土日の朝は、めっきり早くなりました。
  以前は、ダラダラと11時、12時まで寝てしまうこともありましたが、
  LIPを始めてからは7時~8時には起きています。
  朝イチでskypeをしたり、土日のMTGに向けて貯めたタスクを進めたりしています。
  ダラダラ寝ていたときに比べ、休日の時間が長くなった気がします。

2013年4月26日金曜日



代表の慎がパネリストとして、4月26日(金)25:25~28:25の
テレビ朝日「朝まで生テレビ」(@asamadetv)に出演します!


「朝まで生テレビ」代表 慎が出演&出演者SNS一覧


パネリストが公開されましたが、ワクワクするメンバーです。

テレビを見ながら、パネリストのソーシャル上での発言をチェックされる方も
いらっしゃるかと思い、誠に勝手ながら、司会、パネリストの方々の
twitter(ツイッター)&ブログ(webサイト)をまとめてみました。


●放送日時:2013年4月26日(金) 25:25~28:25

●テーマ:激論!ネット世代が日本を変える?!
気鋭の“ネット世代”が集結! いま何をし、何を目指すのか?! 
この国をド~するのか?!

●司会:
田原 総一朗さん
twitter: @namatahara
公式サイト: http://www.taharasoichiro.com/


●パネリスト:
慎 泰俊(NPO法人Living in Peace代表理事、31)
twitter: @81TJ
NPO法人Living in Peace: http://www.living-in-peace.org/
Living in Peace twitter: @lip_edu  @lip_mf


飯田 泰之さん(明治大学政治経済学部准教授、37)
twitter: @iida_yasuyuki
こら!たまには研究しろ!! http://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/


荻上 チキさん(評論家、「シノドスジャーナル」編集長、31)
twitter: @torakare
シノドスジャーナル http://synodos.livedoor.biz/


乙武 洋匡さん(作家、東京都教育委員、37)
twitter: @h_ototake
乙武 洋匡オフィシャルサイト: http://ototake.com/


駒崎 弘樹さん(NPO法人フローレンス代表理事、33)
twitter: @Hiroki_Komazaki
NPO法人フローレンス: http://www.florence.or.jp/


津田 大介さん (ジャーナリスト、メディア・アクティビスト、39)
twitter: @tsuda
公式サイト: http://tsuda.ru/


経沢 香保子さん (トレンダーズ(株)代表取締役、39)
twitter: @KahokoTsunezawa
トレンダーズ http://www.trenders.co.jp/


古市 憲寿さん (社会学者、東京大学大学院博士課程、28)
twitter: @poe1985
http://僕たちの前途.com/


堀江 貴文さん (SNS(株)ファウンダー、40)
twitter: @takapon_jp
六本木で働いていた元社長のアメブロ http://ameblo.jp/takapon-jp/


堀 潤さん (市民ニュースサイト「8bit News」主宰、元NHKアナ、35)
twitter: @8bit_HORIJUN
8bit News: http://8bitnews.asia/wp/#.UXlK67W-2So
発信は誰にも止められない http://ch.nicovideo.jp/horijun


TOKYO PANDAさん (カリスマファッションブロガー、上海在住、29)
twitter:不明
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番組をご覧になられた感想やご意見など、ぜひお寄せください!
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2013年4月19日金曜日


皆様、いつも大変お世話になっております。
この度、代表の慎が520kmの道のりを走ることになりました。

出場する日本横断ウルトラマラソン「川の道」フットレースは日本有数の長距離レースで、その環境は過酷を極めます。太平洋岸の葛西臨海公園から荒川沿いを長野県の最上流まで上り、そこから信濃川源流に合流して今度は川沿いに下り、新潟県の日本海河口まで寝食以外走り続けるという壮大なチャレンジです。



【児童養護施設の子どもたちのために】


Living in Peaceでは現在「チャンスメーカー」「キャリアセッション」のプログラムを実施していますが、もうひとつ、忘れてはならない問題があります。

それは、卒園その他何らかの理由で施設を出ざるを得なくなった時、彼ら彼女らが、仕事も、お金も、頼れる大人もいないまま社会に放り出されるという厳しさです。一旦施設を出てしまうと問題を共有すること自体が困難になります。

2013年4月18日木曜日



子どもを育てるだけではなく、親子関係の修復が目標



‐ 親子関係を修復するために、どのようなことが必要だと考えられたのですか。

山口先生:
  親を施設に泊めたいと考えました。
  幼稚園の女の子が、お母さんが面会に来て夕方4時ぐらいに帰っていくんですが、
  帰りに必ず「お母さん帰らないで」って泣くんです。
  お母さんが帰ってしまった後にその子どもがどうなるかというと、
  ずっと泣いて夕飯も食べない、夜も泣き寝入りするわけです。
  
  こんなことを繰り返すのは、子どものためにならないのではないかと思いました。
  菅原さんのところでいろいろ教わって、子どもがそのような状態になったら、
  親御さんに泊まってもらえばいいのではないかと考えました。

  親が帰ってしまって泣いている子どもは、
  「お母さんとお風呂に入りたい、お母さんのおっぱいに触りたい、
  一緒に寝たい、一緒におやつを食べたい、一緒に幼稚園に行きたい」と言うわけです。
  これは、言ってみれば、ごく普通の親子の生活をしたいということですよね。
  しかし、施設に入ってしまえば、私たち職員がそれらのことをやるわけですから、
  親の役割を奪っているんですね。
  子どもの世話をすることで、お母さんはお母さんになっていくという
  側面もあるわけですから、親の役割を奪っておいてお母さんになりなさいというのは、
  どう考えても理不尽だろうと思いました。





   Living in Peace(以下、LIP)の上堀です。

   先週に引き続き、私たちが提携している筑波愛児園の施設長、山口公一先生のインタビューの後編をご紹介します。
   インタビューは2月末、ひな祭りの飾りつけがある筑波愛児園内、先生のお部屋で行いました。





やりがいは、「子どもと分かち合うたくさんのエネルギー」と「子どもの中に私を残せる可能性」

‐ 施設で働くことはとても大変なお仕事だと思うのですが、働いていてよかったと思うこと、やりがいは
    どのようなことですか。


山口先生:
  子どもの大変さを自分のことのように感じ、子どもと愛着関係が築けると、

  子どもからたくさんのエネルギーをもらえるんです。
  例えば、受験の時など、「なんとか一緒に受かろう」と思って一緒に頑張って、
  その子どもが合格すると、「やった!」と思えます。
  その子どもの思いを自分の思いにすることで、
何か問題が解決した時に大きなエネルギーをもらえます。
  実はそれを私は「麻薬」と呼んでいるのですが、そのようなことを一度でも経験すると、
  夜遅かろうが朝早かろうが、子どものために頑張れるんです。
  それがこの仕事の醍醐味で、離れられなくさせるんだと思いますね。

2013年4月14日日曜日


こんにちは、Living in Peace(以下LIP)教育PJに入って1年ちょっとの沼野です。
本日は私がLIPの入会をするきっかけをお話したいと思います。


『働きながら社会を変える』とLiving in Peaceとの出遭い


2011年11月末、外回り中の空き時間に寄った新宿ルミネのBOOK 1ST。LIP 代表慎の著書『働きながら社会を変える』が目に止まり、買って読んでみることにしました。社会人2年目、仕事にも慣れ、一生懸命業務にあたりながらも、なんとなく物足りなさを感じていた私にとって、パートタイムでNPO活動をしている社会人がいることにすごく驚いたのを覚えています。
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