2013年9月29日日曜日

どれも本業です

Posted by lipedu On 23:10 No comments
本業を持ちながらNPOの仕事をしていると、プライベートの時間が削られるなど大変なことが少なくないのですが、同時に思いもよらない出会いやチャンスをいただけることも多く、トータルでは大きなプラスだと日々感じています。今日は、そんな出来事のひとつと、それをきっかけに手にしたごく小さな、しかし自分にとっては目から鱗のような気付きについて、ご紹介したいと思います。

photo credit: Criss Cross Circus via photopin cc

ワールドカフェで出遭ったパラレルキャリアな方々


先日、新生銀行と野村総研が主催するDialogue Nightというイベントに参加してきました。多様なバックグラウンドの人たちとワールドカフェを行い、どんな未来が出現するかについて自由に会話しながら考えを深めました。サラリーマンとNPO活動の二足の草鞋というちょっと珍しい経歴のおかげか、少ない公募枠に潜り込むことができました。ワールドカフェは、ひとりひとりが小さなピースを持ち寄ってみんなでちぎり絵を作るような感覚で、不確かな未来に思いをはせたり、ひとりでは描けない大きなビジョンを描くのに最適なやり方だと思います。こんなところから偉大な起業家が生まれたりするかもしれません。

印象的だったのは、ワールドカフェに先立って行われた、レジリエンスという概念についての情報提供セッションでした。この馴染みの薄い概念のプレゼンターとして蛭間芳樹さんという方が登壇していました。蛭間さんはレジリエンスの研究者兼銀行員で、この専門性を生かした金融商品の開発を行っているとのこと。研究と実務の両分野にまたがった結果を出しているのが素晴らしいなと思いました。自分より若い人がこうした成果を生んでいるのを見ると羨望を禁じえません。

そして、家に帰ってから配布資料を読み返して再度驚きました。三枚目の名刺で、路上生活者の支援活動(「野武士ジャパン」というホームレスのサッカーチームのコーチ)までやっておられるとのこと。しかも、肩書3つとも「どれも本業」と宣言していることに驚嘆しました。

パラレルキャリアの道


私の感想はふたつあります。

感想1:肩書2つくらいでいい気になっていてごめんなさい。もっと頑張ります。
感想2:「どれも本業」、イイネ!

感想2をもう少し詳しく説明します。私はこれまで会社の名刺とLIPの名刺を同時に差し出すときには「LIPの方は副業です」と紹介していました。そう言わないと会社に対して不誠実なような気がしていたからですが、違和感もありました。副業というと、本業に劣後するというニュアンスがとても強い。かけている時間の量は、実際に会社の方がずっと長い。しかし、責任の重さは本質においてなんら変わらないし、かけている時間量ではなく結果においてこそ仕事の重みは語られるべきものです。

そんな違和感を感じつつもほったらかしにしてきた自分にとって、「どれも本業」は目から鱗のようでした。「あ、そう言っていいんだ」と。複数の本業では当然にコンフリクトがうまれますが、それと格闘しながら全てに全力で取り組んでいくのが、パラレルキャリアを選択した人がとることのできる唯一の誠実な姿勢なのかもしれません。もちろん、両者でしっかり相乗効果を生むのが理想であり、自分もそれを追求していきたいと思っています。

ということで、遅ればせながら、ここに高らかに宣言しておきたいと思います。

「会社もLIPも、どちらも本業です」



【定例ミニイベントお知らせ】

LIP教育プロジェクトでは、2ヶ月に一度、イベント「Chance Maker(チャンスメーカー)アワー」を開催しております。
「Chance Maker アワー」では、LIP教育プロジェクトの児童養護施設向け寄付プログラム「Chance Maker」の仕組みや児童養護施設の現状、私たちの思いをメンバーから直接お話させていただきます。

教育プロジェクトに関心を持ってくださっている方、寄付をご検討くださっている方、「Chance Maker」としてご寄付いただいている方など、ぜひお気軽にご参加ください!!

<開催概要>
日時:10月19日(土)15:20 〜 16:50
(受付開始時間:15:10)
場所:AT-Garage 東京都港区新橋6-18-3 中村ビル
   http://ow.ly/jEkMH
   http://www.facebook.com/atgaragepjt
   ※御成門が一番近いですが、新橋や浜松町/大門からもアクセスいいです。
◆定員 : 10名程度
◆参加費 : 無料
◆概要はこちら→http://p.tl/Q-Wk
◆参加お申込フォームはこちら →http://p.tl/3xgC

2013年9月15日日曜日

被災地訪問記

Posted by lipedu On 13:05 No comments
Living in Peaceの上堀です。

9月11日で東日本大震災から2年半になりますね。
先月、夏休みの数日(8/14-17)を使って被災地を訪れたので簡単にそのご紹介をしたいと思います。

私は震災の時には東京の職場にいて、その後の様々な混乱は東京・神奈川(自宅)で経験しました。
いくつかのNPOなどの団体を通じて募金はしましたが、実際に被災地を訪れたことはほとんどありませんでした。
唯一、震災から半年近く経ってから、仕事で仙台市若林地区を2度ほど訪れましたが、
そのときは塩害を受けた農地の再生に向けた活動を見学するのが目的で
しっかりと被災地を見て回ったことはありませんでした。

「今年の夏休み、被災地に行ってみたいんだけど」
という夫の提案に私が賛成する形で被災地旅行が決定しました。


■日程は以下のような感じです。

新幹線でお昼すぎに仙台に着き、レンタカーを借りました。
1日目は、松島、石巻、牡鹿半島まで回って1泊。
2日目は、海沿いを北上し、女川、南三陸、気仙沼、陸前高田まで行きました。
途中途中で商店街などによって、お昼や軽食をとったり、お土産を買ったりしました。
3日目は文化遺産に指定された平泉の中尊寺を観光して、高速道路を南下して仙台まで。
仙台在住の友人と合流し、夕飯を食べ、1泊して4日目の朝に新幹線で東京に戻りました。


【写真1】

2013年9月7日土曜日

LIPの小野です。
いつもは交流会の記事を書いていますが、8月は夏休みでお休みだったため、
今回はLIPでの活動について書いてみます。

さて、唐突ですが、私は映画のバットマン(最近のシリーズ)が大好きです。
DVDとサントラも持っているくらいなのですが、そのバットマンと、
週末にNPOに参加することは似ているなあ、と思っています。


Living in Peaceは9月21日(土)に、筑波愛児園訪問、オープンハウスを開催いたします。

児童養護施設の見学・職員との懇談企画「オープンハウス」のお知らせ


なかなか訪れる機会のない児童養護施設の見学、職員との懇談を通していまの児童養護施設を知る絶好の機会です。
また筑波愛児園は今秋に移転と建替えを予定しており、現在の大規模施設、移転先での新施設の建築現場の両方を見ることのできるのもこの9月が最後となります。

是非ともご参加下さい。

また、新しい施設ができましたら、そちらをご訪問する新オープンハウスも開催予定です。
是非新施設への移った後もご参加いただき、移転前と移転後の違いをご覧いただければと思います。
尚、新オープンハウス開催の日程は未定です。


申込フォーム:
https://docs.google.com/spreadsheet/viewform?formkey=dHlHRE00cFRnRnRsQnNnX2ROUWN0dmc6MA


開催概要のあとに、今年1月に開催しましたオープンハウスを引率したメンバーによるレポートをご紹介しております。
是非ご一読ください。
※こちらはチャンス・メーカーの方々にお送りしている
マンスリー・ニュースレターの2月号でご紹介させていただいた内容です。


開催概要:
◆日程 : 2013年9月21日(土)

◆定員 : 10名程度

◆参加費 : 2,000円程度(各自でご負担いただく昼食代及び交通費です)

※ご自宅から集合場所、解散場所からご自宅までの交通費は上記費用には含まれません。
 ※移動にタクシーを利用するコースがあるため参加人数によっては上記費用に多少の変更があります。
 ※解散後、懇親会へ参加を希望される方は別途夕食代をご負担いただきます。

◆日程表  
11:45 つくばエクスプレス「つくば駅」に集合  
12:00 筑波愛児園へ出発  
12:20 筑波愛児園に到着  
12:30 筑波愛児園にて昼食(子どもたちと同じ食事を用意しております)  
13:30 統括主任小林弘典先生をはじめ愛児園の先生方と懇談  
15:00 施設内見学(子ども達の生活環境も御覧いただけます)
16:15 新施設建築現場へ移動
16:45 グループホーム「つくし」へ移動  
17:10 グループホーム「つくし」に到着、見学  
17:30 つくばエクスプレス「つくば駅」へ出発  
18:05 つくばエクスプレス「つくば駅」に到着 解散  
18:05 愛児園先生方との懇親会お店(つくば駅周辺)へ移動

※夕食代は3,000円程度の予定です。
※内容は、予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。


参考URL
児童養護施設 筑波愛児園 http://tsukubakai.sakura.ne.jp/
筑波愛児園ブログ     http://tsukuba-aijien.at.webry.info/


引率者レポート(2013年1月開催分)

去る1月27日に、筑波愛児園へのオープンハウス(旧称:スタディツアー)を開催しました。
オープンハウスは、実際の児童養護施設の見学やそこで働かれている職員の方との懇談、
子どもたちとの交流などを通じて、児童養護施設の今を知ることができるイベントです。
今回は6名の方にご参加いただき、この時期にしては珍しく穏やかな天気の中、
LIPのメンバー2名と筑波愛児園へ向かいました。

今回のオープンハウスは毎年恒例のスキー合宿と日程が重なっていたこともあり、
園内には休日の学校を思わせるような静けさが漂っていました。
その静けさが逆に普段の子どもたちの息づかいを反映しているようで、
えも言われぬ緊張感に包まれたのを今もはっきりと思い出します。

到着後は調理員の方が丹精込めて作ってくださった昼食をいただき、
その後は愛児園の先生方から児童養護施設の現状や課題について、
施設内の見学も交えながらじっくりと伺うことができました。

話すほどに職員の方々の想いや熱意に打たれ、
一方で根が深く裾野の広い課題が山積していることを否応なく痛感し...
胸の内でもやもやしたものが湧き上がってくるのを感じながらも、
実際に「自分の目で確かめる」ということの大切さを改めて深く考えさせられる機会となりました。

(須藤)
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