2012年11月14日水曜日

Monthly Newsletter vol.23

Posted by lipedu On 22:17 No comments
平素よりLiving in Peaceをご支援いただき、誠にありがとうございます。
ニュースレター第23号をお届けいたします。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

--------------------------------------------------------------------------
目 次

(1)寄付の状況 
(2)活動報告
(3)今月の一冊
(4)ロンドンだより
(5)LIPメンバーからのメッセージ
(6)LIPからのお願い
(7)LIPメンバー募集のお知らせ
---------------------------------------------------------------------------

(1) 寄付の状況

基本情報(括弧内は9月分)
寄付者数 331名(321名 )
寄付金総額 6,610,000円(6,055,000円 )
9月分の寄付金 555,000円(541,000円 )
2012年10月末現在



(2) 活動報告活動報告~つくば愛児園交流会(10月28日) 

10月の交流会はテニス大会の予定でしたが、当日は生憎の雨模様のため愛児園にてゲームなどをして子供達と交流してきました。
楽しみにしていたテニスが出来ず子供達は残念そうでしたが、ゲームやトランプを始めると大盛り上がり!ゲームは「黒ひげ危機一発」のようなものや、卓上玉入れのようなものなど、ちょっぴり懐かしいものもいくつかあり、大人も童心に帰ってゲームに興じているようでした。


そんな中、トランプを使った手品を披露してくれたメンバーがいたのですが、大人達が誰も見抜けなかった手品の種を、子供達に全て見破られてしまったそうです。子供の賢さ、頭の柔軟さには脱帽です。本当に小さな出来事ではありますが、子供には柔軟な発想や創造性などたくさんの素晴らしい可能性が宿っているということが、この手品の種明かしに端的に現れているように思えました。
子供達の無限の可能性を社会において発揮できるようなサポートを続けることができれば・・と思う日曜の午後でした。(江畑)


(3) 今月の一冊 アリス・ミラー『真実をとく鍵』(新曜社)


今わたしの書棚には、バスター・キートンの写真が収められた、英・仏の本が数冊あります。いずれも意図せずに細々と収集したものですが、喜劇を演じる彼の表情の奥に感情がまるでない、その虚空がわたしの心を揺さぶるのでしょう。

またわたしの書棚には、パブロ・ピカソの画集が数冊あります。彼の作品に感動したことはまだありませんが、それでもページを開くたび、意図されたいびつさに彼の痛切を感じます。
また同様に、ニーチェの全集が不揃いに並んでもいます。わたしが、血の言葉で書かねばと叫んだとき、本の中で彼も同様のことを叫んでいました。

この本の著者アリス・ミラーが理解するところ、以上の銘々(そして、ケーテ・コルヴィッツ、ハイム・スーティンなど)は、幼少期に少なからず精神的外傷を被っており、それがのちの創造的だと評価をうける数々の仕事を生み出し、あるいはまた強く規定しつづけています。

キートンは三歳のころから、旅芸人であった両親のもとで、観客の笑いのために、舞台の上で残虐な仕打ちを受けながらも、それを一切表情にあらわさないことを強制されました。ピカソも幼いときから、言葉を封殺され、ただ見ることのみ求められるという生活のなか、大地震と直後の妹の出産という深刻な亀裂を経験しています。三歳のときです。ニーチェは四十を過ぎて発病し、その後を狂気の闇のなかで暮らすようになるまで、祖母、母、二人の叔母、そして妹に、精神的に隷属した犠牲でありました。

ミラーは、ある人の生涯や人格理解において、その幼齢期を着目することの重要性への認識が、従来いちじるしく低いことに、危機をおぼえ警鐘をならします。むしろ事態の真実は逆なのです。むしろその期間の経験こそが、その人の生涯をつらぬいて、最後までもっとも影響を持ちつづけるのです。
そして―ミラーはつづけます―この事実をみなが意識することで、いままで幾多も人知れず生じていた、子どもたちの「魂の殺人」を、少なくともこれからは、決して繰り返してはいけないのです。たとえそれが、きたる偉大な哲学者や芸術家、役者をわれわれが失うことを、意味したとしても。

著者アリス・ミラーもまた、「魂の殺人」の被害者でした。(N)


(4) ロンドンだより

長期にわたる里親委託について

里親委託という形態をとる限り、期間が1ヶ月であろうと10年であろうと、法的には同じ枠組みのもとにあり、親権はあくまで実親のみが持ち、実親もしくは里親側の事情次第で里親委託を停止することが可能です。また、子どもにはソーシャルワーカーが付き、定期的な面談や実親と里親間の調整が実施されます。
しかし、イギリスの現行の制度では、里親委託が長期に渡る場合、状況に応じて他の法的枠組みに変更することも考えられます。
まず、子どもの年齢が小さく、実親との関係がそれほど強くない場合には、養子という選択が取られることが多くあります。また、同じく子どもが幼齢かつ、実親の元に戻ることができる可能性がある
一方、それが成功しない可能性も残されている場合、里親として子どもを実親の元へ返すために最善を尽くしつつ、それがうまくいかなかった場合は、養子として迎えることを前提として養育する、といった仕組みもあります。これには、里親による深い目的の理解が必要とされます。
その他、実親と親権を共同かつ対等に保持するという形態や、親権の共有はするが、必ずしも実親との合意なくして子どもに関する決定を下せる、といった形態もあります。それぞれの枠組みにより、
里親が受け取ることのできる金銭的手当も変わってきます。
子どもが一定以上の年齢を超えていたり、実親や兄弟とのコンタクトを定期的にとっている場合、養子という手段は必ずしも望まれないかも知れませんが、里親委託が長期に渡るにつれ、里親の権限
を拡張したり、ソーシャルワーカーによるコンタクトをなくしたりすることで、里親との関係をより永続的なものに近づけていくことが、子どもにとって最善の手段と判断されることがあります。
子どもの希望や、実親や兄弟との関係、里親家庭の事情など、子どもを取り巻く状況は多種多様であるため、それぞれのケースに合わせた柔軟な選択肢を検討していくことが大切となります。(関口)


(5) LIPのメンバーからのメッセージ

はじめまして。小笠原と申します。
本業は、化粧品等を作るメーカーで総務や法務をしています。今年の夏からLIPの実行委員として会議等に参加しています。
現在は、本業が忙しく、しっかり活動ができているわけではないのですが、広報、WEBに関する業務をしています。最近改めて、LIPの実行委員のメンバーは、本業も忙しいのに時間を切り盛りして、全員で協力して運営がされていることに日々驚いています。
さて、私が実行委員をやろうと思ったきっかけは、他界した母が教会(孤児院)で育ったから、そこに何か支援をしたいという思いからはじまります。母を育ててくれた孤児院がなければ、自分が生まれることがなかったと、ここ数年改めて思っていました。
そこで、母が他界した7回忌のタイミングで母が育った孤児院に寄付しようと思いました。しかし、母からその孤児院の話を聞いてなかったので、孤児院を特定することができず、寄付しようと思った日からあっという間に月日が流れました。
そんなとき、LIPのHPでチャンスメーカーという仕組みがあるということを知り、すぐに申し込みをしました。
この仕組みで全国の施設を支援できるようになれば、母が育った施設・母を育ててくれた方が働かれている施設にも寄付できるのではないかと思ったからです。
また、個人で寄付をするにしても、できることに限界があると思っていたので、さまざまなバックグランドの方と一緒になら、社会を変えていけるのではないか思いLIPの実行委員となりました。
これからも、このニュースレターを読んで下さっている皆さんたちとも共に、長く活動を続けていきたいと思います。(小笠原)

 

(6) 代表 慎の出演イベントのお知らせ

■スカパー!757ch「ビジネス・ブレークスルー」
 「社会変革型リーダーの挑戦
  【ゲスト対談(3)】 社会~児童養護施設~」
  講師の朝比奈一郎様と代表の慎が対談します。
 ○放映スケジュール(11月分)
  ・2012年11月02日 (金) 21:00
  ・2012年11月06日 (火) 23:00
  ・2012年11月08日 (木) 12:00
■「HALF-BREED~大人の寺子屋勉強会~」
 日時:2012年11月11日(日)12:00~14:00(11:30開場)
 概要:代表の慎が「働きながら社会に関わる~ビジネスパーソンが貧困問題に挑む理由(わけ)」と
    いうテーマで講演します。
■【英治出版×代官山蔦屋書店共同企画第1弾】働きながら子どもたちのためにできること
 ―慎泰俊・林恵子さんトークイベント―
 日時:2012年11月16日(金) 19:30~21:30
 概要:『できるかも。――働く母の“笑顔がつながる”社会起業ストーリー』の
    林恵子さんと代表の慎がトークイベントを開催します。


(7)LIPからのお知らせ

LIP教育プロジェクトチームは、一緒に活動してくれる仲間を募集しています。見学も随時受け付けておりますので、ご興味のある方は、下記フォームから是非お気軽にご連絡ください。
  http://goo.gl/de2nr


※LIPでは、Twitter、Facebookでも、イベント情報や活動の様子をお伝えしています。
Twitter: @lip_edu
Facebook: Chance Maker

  • RSS
  • Facebook
  • Twitter