皆さま、初めまして。私は「Living in Peace 教育プロジェクト」で子どもたちとの交流会を運営するチームに参加している小野と申します。今回は、私達が支援している児童養護施設、筑波愛児園で行われたイベントについてレポートいたします。
当日は8時30分から、年齢の小さい子から順々にスタートしました。私は中学生に混じりながら、列の後方で歩き始めます。2月のこの時期はかなり寒いうえに、この日は風も強く、それを遮るものが何もないなか、冷たい強風が顔を直撃します。最初は楽しく話をしながら歩いて私は、早くも無口に・・。しかし、子どもたちは走ったり、ふざけあったりしながら元気に歩いています。
「あらあら、始めからそんなに飛ばしていたら絶対後で疲れちゃうわよ。」
と、比較的に年長者である私は、心の中で思ったものです。
筑波山の麓に着いてひと休みした後、筑波山(877m)への登頂がスタートです。筑波山にはケーブルカーがあるため、職員の方からはケーブルカーへの乗車を打診されたものの、そんなものはもちろん拒否。山は自分の足で登らなければ意味がありません。実際、登り始めると体も温まってきますし、道沿いの風景も楽しく、なかなかいい感じです。
ただ少しすると、徐々に道は急になり始め、さっきまでで周りにいたはずの子どもたちも見えなくなってしまいました。私たちLiving in Peaceチームは完全に遅れ始めています。上りの道も、半ばを過ぎると山道になり、足場が歩きにくくなります。じわりじわりと体が重たく感じられるなか、さらに先日降って残っているという雪が登場します。この雪、すべり易いですし、何よりも滑るのではないかという不安がかなり気を疲れさせます。この頃には
「嗚呼、なぜ自分はケーブルカーに乗らなかったのだ。」
と、私は何度も思っていました。そうして最後の方はゆっくりゆっくりと息を切らしながら登り、やっとのことで山頂にたどり着きました。山頂では職員の方が出迎えてくださり、気持ちがほっとします。
(職員の方)「帰りは、どうされますか?」
(私)「・・・ケーブルカーでお願いします。」
お店の中では子どもたちが、半ばお弁当を食べ終えていました。私たちもイスに座ってお弁当を食べたわけですが、なぜかお弁当のことはあまり思い出せません。思い出すのは、暖かい色をしているストーブと、何とも言えない疲労感。
休憩の時間を終えると、全員で集合写真を撮りました。一人の男の子が『「トゥース!」ってやろう』と言ってきたので、生まれて初めて「トゥース!」ポーズで写真に写りました。子どもは、誰にでも気さくに接してくれるから、いいですよね。
山頂から景色を眺めた後は、いよいよ下山。今回は、雪があるため全員ケーブルカーでの下山となりました。登るときはあんなに大変な思いをしたのに、ケーブルカーで下ると所要時間は約5分。ケーブルカーって、地味だけど実はすごいのだ、と心から思いました。ケーブルカーを降りてから、愛児園までの帰り道は、もう気持ちが楽です。子どもや職員の方と楽しく話しをしながら歩きました。暫くすると、背後に筑波山山頂が見え、さっきまであそこにいたなんて、嘘のような気がしてきます。愛児園の建物が近づいてくると、驚くべきことに、すでに登山から戻った子ども達は、自転車に乗って出てきたり、動き回ったりしていて、まさに疲れ知らず、といった様子が見えます。スタートの時に「後で疲れちゃうわよ。」と思った私は、間違っていたのでした。
暫く忘れていましたが、子どもの元気さは果てしないですね。以上、レポートでした。
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