編集担当より
みなさま、先日の代表・慎につづき今回は、別なる書評者のセルフ・イントロダクションです。
(板津勇太:京都大学文学部卒、医療人材コンサルティング勤務)
プロフィール
横浜市出身。19歳で京都に上り、悪名高き某寮で過ごす。大学では、いまどき学生運動っぽいことを少しだけやっていました。
卒業後、地方自治体にて5年、民間企業にて2年勤務。福祉・医療分野で一貫して仕事をしてきましたが、現在は勉強のため離職中。飼い猫プーラと暮らしています。
関心のある分野や読書のスタイル
書棚が本で埋まっている男はカッコいいと思っていたのですが、読んでない本ばかり書棚に集めているオトコはカッコよくないと気づいたのが20歳。以降、早読みスタイルに移行しました。
ある程度知っている分野なら、2時間で500ページくらい読みます。コツは、目次をちゃんと読むこと。機会があれば読書法のエントリーなども書きたいと思っています。
愛読書はモンテーニュ『エセー』・・・とエッチな文学。ジャン・ジュネとは学生のとき虜になって以来の付き合い。
高校生の私に伝えたい、この本だけは読まないでくれるな!
たとえば、こんなこと。

立ち寄った本屋で『緊張しないで人と上手く話せる方法』を買ってしまう。
行きの道ですれ違った女の子。ふわりふわり揺れていた丸いお尻が頭をかすめて。
家に帰って、本を開く。「人とは何か」などと考えてみるが、白々しい。
大上段に構えたところで、霧のような不安が濃くなるばかりだ。
で、ふてくされて寝た10年後。
テレビから聞こえてくる「恵まれない子どもに・・・」君は何も感じない。
でも、まだ知らないんだろう? 彼女の名前も。そのお尻がとても丸いことも。
僕は今でも、世の中には自分とは関係ないと思うことが多い。
人はみな助け合って生きている、などという美麗な文句も、正直に言うとときどき嘘くさく感じてしまう。
誰かの計画に組み込まれないで済むのなら、本当はただぼんやりと寝ていたい。
だから、雑踏に出ると時々唖然とするのだ。これだけの数の人間が、全部が全部自分の幸福を願っているという事実と、そのあまりの猥雑に。
別に君と違う人になったわけじゃない。
今だって、できないと思うことがほとんどだ。どうせ死ぬなら何しても虚しいと思ったりもする。
真剣な行いを求めつつも、ふざけた振りをやめられない。
それでも。
正しいやり方が少なくともひとつある、と今は思う。
高校生だった私よ。
『夜と霧』V・E・フランクル
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