自己紹介
社会福祉系の大学を卒業して十数年、当施設で児童指導員と事務方をしております。私ごとではございますが、思うところがあり一昨年当施設を退職したのですが、今年4月に再度復帰することにしました。
なぜ退職したのか、児童養護施設の現状についてなど、全国500以上ある中でのたった1つの田舎の児童養護施設ですが、縁あってLiving in Peaceの皆様と知り合う機会があったので、このブログを通して現場の生の声が届けられたらと思っております。
なにぶん学識はなく、読みにくい点や表現が適切でないこともあるかも知れません。出来ましたら、ご容赦・ご指導ください。
児童養護施設のはじまり
今回ご紹介するのは、児童養護施設の始まりとその後の変遷についてです。
児童養護施設の始まりを見てみると、多くの施設が戦後、戦争孤児を救おうと仏教などのお寺やキリスト教などが里親や施設を立ち上げ、孤児として貧困の極みにある子ども達を受け入れ始めたのがきっかけでした。その多くが両親の死別や捨てられた子ども達で、施設は衣食住を満たすことが大きな役割を果たしていました。
その後、十数年前から児童虐待が大変問題視され、児童養護施設に入る子ども達の多くは何らかの虐待経験を抱えて入所し、職員はその児童が抱えている怒りの感情や試し行動に振り回され始めました。
国はそこに被虐待児受入加算や個別対応職員加算など加算をつけて(児童養護施設における人員配置の最低基準はそのままに)人員を配置した結果、近年は人員も以前よりは改善されたのですが、施設は安定しているのかというとそうではありません。
被虐待児、障害児の増加と児童養護施設の現場
最近の施設においては、相変わらず被虐待児の対応も課題としてはあるのですが、障害児の対応にも苦慮し始めています。数年前は、養護問題を抱えた子ども達が大多数で、当施設でいうと、定員50人に対し療育手帳を持った子どもは2~3名でした。
一方最近では、知的障害のみならずADHD、アスペルガー、学習障害など広範性発達障害と呼ばれるような障害を持った子どもが多くなってきており、現在当施設では、約半数がこういった何らかの障害や情緒問題を抱えている子ども、学校でいうと特別支援学級や特別支援学校で対応している児童の約半数を抱えているのです。
このことで何が起こるのか想像がつきますでしょうか?「児童養護施設の人員配置は6:1、最近は5.5:1くらいにはなってきているのだから、職員の負担も軽減されたでしょ!」と巷では言われますが、一人でも大変手が掛かるのが実状なのです。言葉で通じ合っている感覚が少なく、色んな状況の子ども達を受け入れなければいけなく、許容量の少ない子ども達と、障害を持った子ども達が生活を共にするのです。当然、衝突も増え、不満が増え、職員は対応に追われるのです。
こんな大変なことばかりを羅列してしまいましたが、もう嫌だー!と言っているわけではありません。どの子どもも大変な過去を背負って生活していますが、可愛い子ばかりです。可愛いエピソードや嬉しかったことも今後はご紹介したいと思っています。
少し初回ということで長くなってしまいましたが、次の機会にまだ伝えきれないことに触れていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
このことで何が起こるのか想像がつきますでしょうか?「児童養護施設の人員配置は6:1、最近は5.5:1くらいにはなってきているのだから、職員の負担も軽減されたでしょ!」と巷では言われますが、一人でも大変手が掛かるのが実状なのです。言葉で通じ合っている感覚が少なく、色んな状況の子ども達を受け入れなければいけなく、許容量の少ない子ども達と、障害を持った子ども達が生活を共にするのです。当然、衝突も増え、不満が増え、職員は対応に追われるのです。
こんな大変なことばかりを羅列してしまいましたが、もう嫌だー!と言っているわけではありません。どの子どもも大変な過去を背負って生活していますが、可愛い子ばかりです。可愛いエピソードや嬉しかったことも今後はご紹介したいと思っています。
少し初回ということで長くなってしまいましたが、次の機会にまだ伝えきれないことに触れていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
児童養護施設の地域交流事業でお待ちしております
先日、「苑祭がらくた市」というイベントを開催いたしました。地域の方や卒業生、旧職員、ボランティアさん、多くの方に支えられて私達も養育出来るのだと改めて感じました。
多くの児童養護施設が同様の地域交流事業をされていると思いますので、ご興味のある方はお近くの児童養護施設を検索してみてください。そして、実際に児童養護施設にいる子どもたち、職員の先生方と交流してみてください。
私たちLiving in Peaceは、機会の平等を通じて、貧困の削減を目指す事業を運営する認定NPOです。この度、これまでに私たちが知りえた問題の現状と問題解決の仕組み、そしてその今後についてお話する機会「Chance Maker(チャンスメーカー) アワー」を企画しました。
「Chance Maker(チャンスメーカー) アワー」では、いわゆる“子どもの貧困”の実態を踏まえたうえで、児童養護施設の現状や、私たちLIP教育プロジェクトが運営している事業内容、パートタイムNPO(他に本業を持つメンバーで運営されるNPO)の具体的な活動、所属メンバーがLIPに入ったきっかけ等についてお話させていただきます。
【こんな方の参加をお待ちしております】
<開催概要>
◆日時:8月16日15:20-16:50 (受付開始時間:15:10)
※会場の都合上、受付開始時間後にお越しください。
◆場所:AT-Garage 東京都港区新橋6-18-3 中村ビル
http://ow.ly/jEkMH
http://www.facebook.com/atgaragepjt
※御成門が一番近いですが、新橋や浜松町/大門からのアクセスも良いです。
◆定員:10名程度
◆参加費:無料
◆参加申込フォームはこちら
多くの児童養護施設が同様の地域交流事業をされていると思いますので、ご興味のある方はお近くの児童養護施設を検索してみてください。そして、実際に児童養護施設にいる子どもたち、職員の先生方と交流してみてください。
“子どもの貧困”の現状と今後を考える「Chance Maker Hour」のご案内
私たちLiving in Peaceは、機会の平等を通じて、貧困の削減を目指す事業を運営する認定NPOです。この度、これまでに私たちが知りえた問題の現状と問題解決の仕組み、そしてその今後についてお話する機会「Chance Maker(チャンスメーカー) アワー」を企画しました。
「Chance Maker(チャンスメーカー) アワー」では、いわゆる“子どもの貧困”の実態を踏まえたうえで、児童養護施設の現状や、私たちLIP教育プロジェクトが運営している事業内容、パートタイムNPO(他に本業を持つメンバーで運営されるNPO)の具体的な活動、所属メンバーがLIPに入ったきっかけ等についてお話させていただきます。
【こんな方の参加をお待ちしております】
- “子どもの貧困”に関心のある方
- 児童養護施設の現状に興味のある方
- パートタイムNPOの活動に興味のある方
- Living in Peaceの活動への参加に興味のある方
- どんなメンバーが活動しているのかに興味のある方
<開催概要>
◆日時:8月16日15:20-16:50 (受付開始時間:15:10)
※会場の都合上、受付開始時間後にお越しください。
◆場所:AT-Garage 東京都港区新橋6-18-3 中村ビル
http://ow.ly/jEkMH
http://www.facebook.com/atgaragepjt
※御成門が一番近いですが、新橋や浜松町/大門からのアクセスも良いです。
◆定員:10名程度
◆参加費:無料
◆参加申込フォームはこちら
0 コメント:
コメントを投稿